ある冒険者の手紙
僕がそこで過ごした239日という途方も無い時間は、
すでに冒険者ではなくなった余生ですら輝きに満ちていて、
ひとつひとつの思い出は数え上げればきりが無い。
きっと今からでも、8本の杖を持ち、自慢のマハトマを身にまとえば、
行ったことの無い土地、見たこともない怪物、そして新たな出会いに胸をときめかすのだろう。
でも僕はそこを離れようと決めた。いつか戻ってくるかもしれない。二度と戻らないかもしれない。
駆け出しの頃に砂丘で偶然仲間になったみんな。あの出会いがなかったら
もしかしたら僕の冒険者人生はもっと殺伐としたものになっていたかもしれない
BHの旗の下に長い時間を過ごしたメンバー。いろいろなトラブルもあったけど
素敵なリンクシェルだと思う。これからもパールを守ってくれ。
海で、空で、闇の世界で共に戦ったメンバー。度を越えて毎回はしゃいでいた
僕らを正直疎ましく思っていただろう。すまない。でも反省はしていない。
守ってくれた騎士達。暴走した黒魔達。穴掘りのライバル達。
串を、パイを買っていってくれた数え切れない人たち。
出会った全ての友にありがとうを。
君達との出会いが僕の冒険を彩り、夢中にさせてくれた。
すでにそこを離れていった友のこれからに幸せを。
冒険を続ける友のこれからにさらなる素晴らしき冒険が訪れるように。
ありがとう。そしてさようならヴァナ・ディール。
全ての冒険者に幸あれ。